2021年度 メークイン

1/11 それは去年の3月。M氏と共に大地を耕し、初めて地上に植えた作物であった。その名をメークイン。皇極女帝が眠る丘で彼はどのような生命を得たのだろうか?
稲わらという保護活動を加えたにも関わらずすっかりと貧相な姿になられてしまわれた。これを本日掘り返してみたいと思う。

芋一匹では寂しかったのだろうか?すごく大きな葛の根も一緒に出て来た。まるで芋の養分を全て吸いつくしたように丸々と太った葛である。
肝心の芋はといえば、親芋となったものはしっかりと成長しきっているが、そこから派生した子芋はまったく大きくなれなかったようだ。気候のせいか、はたまた、葛のせいなのだろうか?
否!否!
自生里芋を見れば分かるように芋は植え替えなければならないのだ。恐らく、新しい環境におかれることで危機意識が生まれ「養分を貯め芋を太らせる」という、生物の本能があり、一年近くもその場所に植わっていた子芋にはその本能が働かなかった結果なのだ。

それよりも葛の生命力のすごさよ、私は気づかずにメークインに分類しているが、メークインに擬態した葛が1つ紛れていた。葛もデンプンなので食べても問題ないのだが、ついつい捨ててしまった。
1/24 メークインを収穫してから2週間ほどが経った。箱に入れておいただけなのだが、いつの間にか芽が出ていた。メークインは休眠期間がやや長めの3カ月ほどだと聞くのだが、いつから休眠するというのだろうか?
世に溢れる定説という名の信仰は、その定説を満たす条件があってはじめて作用するものなのだ。それを再確認させてくれるメークインだった。

1/30 メークイン親芋の芽が少し形を変えたようだ。先週の時点で出芽していた芽の先がやや折れ加減だった為だろうか、芽の途中で2つに分かれ、鳥が羽を広げたような芽になってしまっている。女帝の元へまいらんとする意思表示であろうか?

子芋にも芽が出て来る。親芋より元気がよくピーンと立っている。子芋も収穫から1カ月に満たないで芽が出ている以上、休眠期間3カ月というのは迷信ではなかろうかと思う。

2/6 一週間が経ったメークイン親芋。芽があちこちから出ているがあまり元気は無さそう。長く伸びてきたら植えてみたいのだがどうなるだろうか。

子芋の芽もあちこちから出てきたが、もっと伸びてきてほしい。今よりも暖かくならねばならないのだろうか。

2/20 メークインが次回の春ジャガイモ以降も種継ぎできているかは分からないが、芽出しじたいは順調なので、一番最初の最初に植えたメークインの項目を終了することとする。